料理番組などでも出てくる春が旬を迎える【ホタルイカ】。「ホタルイカって年中獲れて旬なんてないんじゃない?」って思う方も多いと思います。そう思っている方から全く知らない方、ここではホタルイカの生態や美味しい食べ方まで紹介していきます。
ホタルイカとは一体なに?
ホタルイカとは深海に生息している小さいイカのことで、大きさは体長4〜7cmと小型です。オスよりもメスの方が大きい傾向があります。
日本海を中心に生息しており日中は水深200〜600mあたりの深いところに、夜は水深30〜100mあたりの比較的浅いところにいます。寿命は1年と非常に短いです。
ホタルイカは名前の通りホタルのように光る発光体を所持している、というところが1番の特徴と言えるでしょう。
深海や夜の暗闇の中で放つホタルイカの光はとても神秘的で言葉には表せないものがあります。
ホタルイカの旬と産地
ホタルイカの旬は、春を告げる3月〜6月まで。産卵を控えたホタルイカは大きくて肉厚、食べ応え抜群で1度食べたら病みつきになりますよ。
主な産地は富山県と兵庫県。ホタルイカといえば富山県と思う方も多いと思いますが、漁獲量が多いのは兵庫県なのです。
では富山県と兵庫県でのホタルイカの違いを詳しくみていきましょう。
旬の大ぶりホタルイカが魅力の富山県
富山県では3月1日にホタルイカ量が解禁されます。
産卵を控えた旨味たっぷりのホタルイカを大量に水揚げすることができるので、大ぶりのメスがたくさん獲れます。
また鮮度の良さも魅力で、釜揚げされたホタルイカはツヤツヤでプリっとした丸みが特徴です。ぜひ旬の富山県産ホタルイカを食べてみてはいかがでしょうか。
1年を通してホタルイカを味わえる兵庫県
3月から漁が解禁になる富山県とは異なり、漁の解禁時期を設けていないのが兵庫県です。1年を通してホタルイカを味わうことができるので食べ逃すという心配がありませんね。
ただ旬の時期はやはり春、4月前後になるので旬の兵庫県産ホタルイカを味わいたい方はこの時期をおすすめします。
富山県産に比べると少し小ぶりですが、身自体はぷりぷりとして非常に美味しく食べられます。ぜひ兵庫県に行かれた際は食べてみてください。
ホタルイカはなぜ光るのか
ホタルイカは身体にいくつもの発光器をつけている生物です。なぜ光るのかという確固たる理由は未だにはっきりとはわかっておりません。
現時点でいわれている理由を2つにまとめたので参考にしてみてください。
光を使って身を守る
ホタルイカの腕発光器は刺激等で簡単に発光します。暗い深海で外敵に襲われたとき光を放つことによって敵を驚かせたり、目をくらませるための行為といわれています。
暗闇で光ることによって他の敵に見つかってしまわないか心配になってしまいますね。
光を使って会話をする
ホタルイカは自分が放つ光を使ってコミュニケーションをとっていると言われています。他にも、発光器をもつイカの仲間はいますが、発光器の数や配列、組み合わせなどが微妙に違います。
またホタルイカの眼は青、水色、緑の色を識別することができます。そのため同じ仲間に合図を送ることができると考えられています。
光だけでコミュニケーションなんて考えただけで神秘的ですよね。
ホタルイカの身投げとは
ホタルイカは春を迎えると産卵のために海岸近くまでやってきます。そのホタルイカが波などによって海岸に打ち上げられることを【ホタルイカの身投げ】と言います。
いつ、どこで、どの時間帯に見れるのかを詳しくみてみましょう。
身投げは富山湾ならではの現象
富山湾はホタルイカが産卵のため大量に海岸へ押し寄せることで有名です。そのためホタルイカの身投げは富山県ならではの現象です。
時期は3〜5月(まれに6月でも見れる)。時間帯は深夜から明朝にかけて見ることができます。
場所は神通川や早月川の河口付近が有名です。より詳しく知りたい方は現地の方に聞いてみるのもいいですね。
ホタルイカの身投げはシーズンになれば見れるというわけではなく、タイミングやその年の傾向によっても変わってしまいます。見れたときの感動は言葉にできないものがあるので根気強くトライしてみましょう。
新鮮なホタルイカの見分け方
ホタルイカを食べるなら、やはり新鮮なものを食べたいですよね。ここでは、生のホタルイカとボイルのホタルイカそれぞれの鮮度の見分け方を紹介します。
またホタルイカを食べる上で注意することもありますので、ぜひ参考にしてください。
生のホタルイカは身の色に違いあり
生のホタルイカを買う場合、見るべきところは身の透明感です。新鮮なホタルイカほど身に透明感があり透き通っています。
時間が経っているホタルイカは白っぽくなるため見分けやすいです。
しかし、生のホタルイカを食べる場合は注意が必要です。その理由は寄生虫。ホタルイカには寄生虫がついている可能性があります。水洗いをすれば大丈夫なんてことはありませんので十分な注意が必要です。
加熱調理をすることによって寄生虫は退治できるので、家庭で食べる場合はボイルや加熱をして食べることをおすすめします。
ボイルしてあるホタルイカはぷっくり丸みがあるものを選べ
茹でてあるホタルイカを買う場合、身がぷっくりとして丸みがあるものを選んでください。身が凹んでいたり、色味にツヤがないものは鮮度が落ちている可能性があります。
茹でてあるホタルイカの魅力は内臓まで食べれるということ。内臓やミソが多く入っているホタルイカほど美味しいので、ぜひ参考にして選んでみてください。
ホタルイカの美味しいレシピ
ここでは筆者のアッシュがホタルイカを買うと必ず作る簡単おすすめレシピを紹介します。
そのまま食べてもよし、お酒のアテにも最高のレシピなので、ぜひ試してみてください。
ホタルイカの酢味噌和え
ホタルイカは素材の旨味をしっかり味わいたいですよね。そんな時におすすめなのがホタルイカの酢味噌和え。
生のホタルイカをボイルして酢味噌をかけただけの簡単料理ですが美味しさは絶品。1度食べたら病みつきになること間違い無いので、ぜひ作ってみてください。
ボイルのやり方
① たっぷりのお湯を沸騰させる
② 沸騰したお湯にホタルイカを入れる
③ 再び沸騰してホタルイカが中で踊るように動いてきたらOK
④ 冷水にホタルイカを入れ身を引き締めたら盛り付け
⑤ 市販の酢味噌をかけて完成
最高にうまい。簡単にできますがホタルイカを食べる上でかかせない料理ですよね。
酢味噌も種類によって味が変わるのでお好みの酢味噌を選んでください。
ちなみにアッシュは1回使い切りになっている小口の酢味噌を愛用しています。
ホタルイカと菜の花のガーリックソテー
春の味覚の組み合わせで美味しさも倍増させてくれるのがこの料理。お酒のつまみとしても最高の一品で箸が止まらなくなります。
菜の花は業務用スーパーで売っている冷凍のものを使用しても大丈夫です。旬の味をご家庭で堪能してみてはいかがでしょうか。
ホタルイカ・・1パック
菜の花・・1束
ニンニクみじんぎり・・1片
バター・・15g
オリーブオイル・・大さじ1
しょうゆ・・小さじ2
酒・・大さじ1
塩コショウ・・少々
それでは早速作りましょう。
作り方
ホタルイカの目と口、軟骨は食べる時に少し硬く食べづらいので、取ってから料理するととても食べやすくなります。
このように姿は変わらず取ることができるので試してみてください。
菜の花はさっと湯通し、もしくはレンジでチンして蒸してください。
フライパンにオリーブオイルをひき、弱火で温めます。
ニンニクを入れ香りが出てきたらバターを入れます。
中火にして少し火を入れたら、ホタルイカと菜の花を入れて炒めます。
酒、しょうゆ、塩コショウで味を整えたら…
完成
あっという間に作ることができ、びっくりするほどうまい。
本当に簡単にできるので、ぜひ試してみてください。
お土産ですぐに食べることができるホタルイカ
なかなか近くでホタルイカを購入することができないという方もいるでしょう。安心してください。ホタルイカは沖漬けなどで食べても絶品です。
ここでは、1度食べたらリピート間違いなしのおすすめホタルイカの沖漬けを紹介します。
アッシュが食べてきたホタルイカの沖漬けの中で1番お気に入りの商品です。
大ぶりの身が食べ応え抜群で塩加減とホタルイカの旨味が絶妙に合うので、そのままはもちろんご飯と一緒にも。お酒のつまみとしても最高の一品です。
あなたが知っているイカの塩辛とは全く違う、ホタルイカならではの味わいをご家庭で食べてみてはいかがでしょうか。